ORGA MAGPULタイプ トレポンマガジンについて

ORGA MAGPULタイプ トレポンマガジンについて
ORGA MAGPULタイプ トレポンマガジンについて
 

ORGA MAGPULタイプ トレポンマガジンにて
一部、報告されている現象及び対策について

2022年4月18日より販売開始させて頂きました弊社設計のORGA MAGPULタイプ トレポンマガジンにつきまして、納品させて頂いた一部のお客様より以下の現象をご報告頂いております。

●弾上がりが悪い
・トリガーを引いても2回中1回しかBB弾が発射されない。
・2発給弾する。
・ノズルの弾噛みによるBB弾の割れが発生する。
●ボルトストップが掛からない。

これらの現象は、今回マガジンをご購入された全てのお客様の元で発生している訳ではございませんが、お客様からの情報や実機による精査を行った結果、特定の状態のPTWにて発生していることが判明致しました。

弾上がりについてはPTWのセッティング・個体差として以下の条件に1つでも当てはまる場合に、不具合が発生しやすくなります。

●ノズルの戻りが早い
・ピストンヘッドのシリコンOリングが劣化し、ノズルを離すタイミングが早くなっている。
・ノズルB(胴)の変形により、ノズルを離すタイミングが早くなっている。
・サードパーティー製シリンダーを使用しノズルリターンスプリングが強いため、ノズルが戻るスピードが早い。
・ノズルリターンスプリングの収縮時、ノズルとシリンダーヘッドの間にスプリングが挟まりノズルの引きが甘く、ノズルの戻りが早い。
●アウターバレルの個体差によりチャンバーの前後位置がずれている

これらの症状が見られるPTWでは特に不具合が起きる傾向が強くなります。ただし、これらの場合でも「元々別のマガジンでは撃てていた」という事例もあることからマガジン側の仕様を比較しました結果、プロトタイプとは異なるスプリングが製品版に使用されていることが明らかになりました。

マガジンスプリング

幅広いセッティングのPTWでも使用できるようにする対策としまして、スプリングを強化したものに変更する運びとなりました。既にご購入頂いているお客様には、スプリングを強化したインナーASSYを後日お届け致しますので交換して頂ければと存じますが、交換品の準備には更にお時間を頂戴することになってしまいます。大変申し訳ございません。交換品のお届けにつきましてはまた追って情報を公開させて頂きます。

2024年9月9日追記:
お客様のお手間とならぬようインナーマガジンASSYでの用意を進めて参りましたが、海外工場による予期せぬ不備が重なり、インナーマガジンの新規製作が難しくなっております。そのため、現在は国内工場 海外の別工場(2024年11月19日追記)に切り替えマガジンスプリングの製作を進めております。

マガジンスプリングにつきましては本年中に生産体制を整え、2024年末~2025年前半頃にお届けできる予定です。

インナーマガジン自体は設計上問題はございませんので、一部発生しております給弾不良につきましては上記リンクの対策のほか、マガジンスプリングの交換にて改善致します。お問い合わせ頂いているお客様には個別にご連絡させていただき、新規に製造したマガジンスプリングをマガジンご購入本数分発送させて頂きます。お手数ではございますが、お手元に届きましたらマガジンスプリングの交換をお願い致します。また、マガジンスプリングの交換が難しいという場合は、こちらで交換作業を致します。

この度は多大なるご心配をお掛けし誠に申し訳ございません。
(追記ここまで)

交換品の到着までの間、(現在販売中のマガジンも含めまして)簡易的な対策とはなりますが以下の点をお試し頂きながら現状のマガジンにてしばらく運用を続けて頂けますと幸いです。

 

弾上がり対策

①マガジンのフォロワーをドライバー等で押し込みながら軽くシリコンスプレーを吹き、マガジン内部のスプリング・フォロワーの動きをスムーズにしてください。シリコンオイルがBB弾、ホップパッキン、インナーバレル内側に付着しますと弾道がやや荒れ気味になりますが馴染んでくれば元に戻ります。スプレーを吹いたあとは弾道が安定するまで試射を繰り返してください。

シリコンオイルを吹く

②マガジンのリップ部分が内側に曲がって弾上がりを阻害していないか確認してください。こちらはインナーパーツ組み上げ時にパーツ同士が押し合って稀に見られる変形ですが、太めのポンチやドライバーで押し広げることが可能です。弊社でも出荷前に確認しておりますが、押し広げが足りなかったり配送中に戻っている個体がある可能性がございます。

マガジンリップ

③お手持ちのトレポンのシリンダーヘッドのノズルを確認し、ノズルB(胴)の変形がないか確認してください。長年のご使用によりノズルBに変形がございますとノズルの後退時間が短くなり、他のマガジンでも給弾不良を起こす可能性が大きくなります。

ノズルBの変形

④ノズルリターンスプリングの調整の余地がないか確認してください。システマシリンダーやORGA WIDEBOREシリンダーをご利用のお客様に関しましては、ノズルリターンスプリングの切りっぱなしの方がノズルA側に設置されている場合がございます。スプリングの噛みがある場合はノズルAとBを軽く熱してから(ねじロックが塗布されているため)分解していただき、スプリングを逆向きにして組み込み直してください。ORGA WIDEBOREシリンダーの場合は、ノズルリターンスプリングの切りっぱなしの方を半周分ほどお切り頂くと、ノズルがより下がりやすくなります。

ORGA WIDEBORE シリンダー↓
WIDEBOREシリンダー

システマシリンダー↓
システマシリンダー

巻き処理された方を先端側にする↓
シリンダーノズル

⑤Oリングの劣化や破断がないか確認してください。ピストンヘッドの中心部にあるシリコンOリングが劣化しますと、ピストンが前後した際にノズルを掴む力が弱くなりノズルがしっかりと後退しません。

シリコンOリング

⑥上記対策を行っても改善が見られない場合、チャンバー位置が悪い可能性がございます。その場合、外径15mm 内径14mm のシム(0.1~0.3mm厚数枚)をチャンバーとアウターバレルの間に挟んでチャンバーの位置調整を行ってください。

 

ボルトストップについて

本マガジンは他のトレポンマガジン同様、BB弾を撃ち切った際にボルトストップ機能が働くよう設計されております。ただし、本製品に限らずマガジンが変わればお使いのレシーバーやボルトキャッチなどパーツの個体差によりボルトストップが掛かりづらい場合がございますので、調整のうえご使用頂ければと思います。

調整の際は、ボルトキャッチのマガジンのレバーが接する部分(写真参照)に樹脂を盛ったりプラ板を貼るなどしてかさ増しをしてください。

ボルトキャッチ

強化スプリングへ変更されますとボルトストップレバーの押し上げも強くなりますのでボルトストップが掛りやすくなりますが、サードパーティー製マガジンは設計上システマ製マガジンに比べ掛りが弱い傾向にあります。こちらの対策は本製品に限らず全般的な調整方法の1つとなります。

—————————————-

発売のお知らせから長らくお待たせしてしまったORGAトレポンマガジンですが、一部ご不便をお掛けするユーザー様がいらっしゃいます事態となりましたこと、誠に申し訳ございません。より快適なトレポン運用ができるよう対策の方進めて参りますので、今しばらく交換用インナーASSYのご到着をお待ち頂ければと存じます。

強化スプリングに変更したインナーASSYの準備につきましては、まだ明確な時期をお知らせできず恐縮ではございますが、目処が立ちましたら改めてお知らせ致します。

ご不便をお掛け致しますが、何卒よろしくお願い致します。